胸椎(きょうつい) Thoracic

胸椎(きょうつい)は脊椎(せきつい)の中ほど、背中の部分です。
脊椎とは、おおよそ背骨のことをいい、多くの椎骨(ついこつ)が椎間板(ついかんばん)というクッションをはさんで、首からお尻までつながったものです。椎骨の空洞部分を脊髄(せきずい)などの神経がとおっています。
胸椎は12個の骨が椎間板をはさみ連なっており、可動性を持っています。胸部レントゲン撮影により、比較的見慣れた部位だと思います。
他の脊椎の部位に比べて胸椎に特徴的なのは、肋骨と関節によりつながっていることです。
椎骨をつないでいるものには、椎間板以外に、脊椎を縦に貫く前縦靭帯(ぜんじゅうじんたい)と後縦靭帯(こうじゅうじんたい)、黄色靭帯、椎間関節、筋肉などがあります。
椎骨の脊髄がとおる部分を脊柱管(せきちゅうかん)といい、脊髄から枝分かれした神経根(しんけいこん)はそれぞれの椎骨の間の椎間孔(ついかんこう)と呼ばれる部分をとおって身体各部につながっています。

■胸椎の外観


          <横から>               <後ろから>

           1:第一胸椎(T1)   2:第十二胸椎(T12)

■胸椎の断面

 
     <横から>                   <上から>

  1:椎間板  2:脊髄  3:前縦靭帯  4:後縦靭帯  5:黄色靭帯


■胸椎の主な病気

 ・胸椎圧迫骨折
 ・黄色靭帯骨化症

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